ビタミンE ナッツの画像
代表的なビタミンである「ビタミンE」は、歯周病に有効であると言われています。
血流を良くする効果、抗酸化力を高める効果が特に有名です。

重度の歯周病にかかっている人は健全な人と比べて、抗酸化物質量が少ない。
バーミンガム大学のDr Iain Chapple によれば、歯周病にかかっている人は抗酸化物質、例えばビタミンCやEを多く取るべきだと言っています。
歯肉溝滲出液(歯と歯ぐきの隙間ににじみ出る液体)について、重度歯周病の人と健全な人とをそれぞれ10人比較した。結果、健全な人には抗酸化物質量が少ない一方、歯周病の人には歯肉溝滲出液中および血流中の抗酸化物質量が少ないことが分かった。抗酸化物質にはフリーラディカル(体内組織を破壊するもの)を抑える働きがあります。

ビタミンEとは

ビタミンEは脂溶性ビタミンのひとつ。抗酸化作用があり、体の中の脂質が酸化するのを防いでくれるのでアンチエイジング効果があります。体の脂質や細胞膜に多く含まれています。

ビタミンEは「トコフェノール」とも呼ばれていて、ギリシャ語のTocos「子どもを生む」、phero「力を与える」という意味から名付けられたそうです。元々は動物研究中に不妊を解消するビタミンとして発見されました。
女性ホルモンの働きを整える。更年期障害の改善。妊娠力を上げる。PMSなどの月経トラブルの改善に効果があるとされています。

ビタミンEが歯周病に効果的な2つの理由

抗酸化効果

体の中の酸素の数%は活性酸素に変化するものですが、活性酸素は過剰にありすぎると体の細胞を傷つけてしまいます。
ビタミンEは活性酸素と結びつきやすいという性質があり、活性酸素と結合して活性酸素を除去して細胞が酸化されるのを防いでくれるのです。

吉野准教授- 過剰になった活性酸素は口腔の細胞や組織を傷害します。歯周病による炎症が起きている歯茎などでは、さらに組織が傷つき、病状を悪化させます。少し専門的になりますが、歯茎の炎症は大きく歯肉炎と歯周炎に分けられ、炎症が歯茎だけにとどまっているものが歯肉炎です。炎症が慢性化して広がってくると、歯を支えている骨(歯槽骨)の吸収(骨が溶ける)が始まります。この段階まで進んだものを歯周炎と呼ぶのですが、骨の吸収は炎症によって集まってきた好中球によって促されることがわかっています。つまり、酸化ストレスによる炎症の広がりが歯を支える大切な骨にも影響してしまうと考えられます。

吉野准教授- 体の中にはもともと、活性酸素を消去する抗酸化能が備わっていて、例えばスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)といった内因性の抗酸化酵素や様々な抗酸化物質が酸化ストレスから体を守ってくれています。それに加えて抗酸化の能力を高めるには、抗酸化物質を食事やサプリメントで摂取すると良いでしょう。

- 抗酸化物質にはどのような種類があるのでしょうか?また効果的に摂取するポイントがあれば教えてください。

吉野准教授- 抗酸化物質として一般によく知られ、普及しているのが抗酸化ビタミンであるビタミンEとビタミンCです。

血流改善効果

ビタミンE 歯茎の画像

ビタミンEで血行が促進され血流が良くなり、歯茎が強く健康になります。
血流改善効果は毛細血管を拡張させることで血流が促進し、冷えや肩こり、肌荒れ、頭痛、血行不良に由来する症状も緩和してくれます。

ビタミンEの摂取量と摂り方

ビタミンEの1日の摂取目安量は成人男性が6.5mg、成人女性は6mgとされています。
年齢により上限目安量は変わりますが、男性が900mgまで、女性は700mgまでです。

ビタミンEはアーモンド、ピーナッツなどのナッツ類、植物性の油に多く含まれます。
主食としては白米よりも玄米の方が多く、イモ類ではジャガイモよりもサツマイモの方がたくさん含まれています。

ビタミンEを多く含む食品を意識して食べるようにしたり、おやつ・間食をナッツにすれば十分なビタミンEを摂取することができますが、不足している場合はサプリメントなどで補うのが良いでしょう。

ただ、サプリメント類を摂る際に注意していただきたいのが過剰摂取です。
過剰症の代表的な症状として「血が止まらなくなる」ことが知られていますが、ビタミンEは体内に蓄積しにくい成分なので、摂取した量の3分の2が便として排出されます。

通常の食事では過剰症になるほど摂り過ぎることはありませんが、サプリメント類では量を間違うと過剰に摂取できてしまいます。1日の上限目安量は超えないように気をつけて摂取してください。

ビタミンEの抗酸化力は、同じく抗酸化力をもつビタミンCと一緒に摂取することにより、より効果が期待できるとされています。

 

歯周病になってしまったら積極的にビタミンEを摂取することが重要ですが、最近はマスティックと呼ばれる植物の樹脂が歯周病菌に有効であるという新しい発表がされました。マスティックについても記事にしていますので、もし興味がある方はビタミンE、Cと一緒に摂取することをおすすめします。